ニオイに敏感になりすぎてフラれる人生最悪のデート

私は30代後半の会社員です。
子どもの頃は大丈夫だったのですが、20代前半から口臭と脇のニオイが気になるようになりました。

口臭については、胃が悪いとにおうといったサイトを見かけたりしたので、消化器内科で胃カメラを何度も飲み、ポリープなどはありましたが異常ではありませんと言われるレベルでした。
虫歯なども口臭の原因になるので、歯の治療と歯の掃除のために歯科クリニックに定期的に通い、舌苔などのお手入れをするグッズも購入してケアをしているのですが、中々治りません。

人と会う時には、歯磨きは勿論のこと、口が乾くとにおいが強くなるので常に飲み物を忘れず、ミント系のタブレットはポケットに。
そして、ミント系のキャンディも常に持っています。

脇についても努力を怠らず、シャワーは毎日入っていますし、制汗剤は何十種類試したか分かりません。
その中から、比較的効果の高かったものを使用していますが、「朝塗って夕方まで持ちます」といった”売り”のものでも、私の場合は持ちません。
なので、効果の高い制汗剤は常に持ち歩き、汗をかいたなと思ったらその都度お手洗いで塗るようにしています。

さらに、中々私のニオイを抑えてくれる制汗剤というのは、今までも2本しかなく、売り切れると困るので買い占めるほどです。

私が20代前半のころ、女性が99%という職場で働いていました。
部下も同僚も上司も女性。
私はメイクに詳しくもないですし、ファッションなどにもものすごく興味があるわけではないので、直属の上司には特に目をつけられていました。

可愛い同僚や先輩は目をかけてもらったり、プライベートな食事の場に呼んでもらったりしていたそうですが、私はその上司の部下として一番長いにも関わらず、そういった場があったことすら後で知らされ、仕事の成績が悪い時は皆の前で厳しい言葉で指摘をされる状況でした。

あるとき、そんな上司がお願いする口調で、私の担当ではない地域の新店準備が終わらないので、手伝ってくれないかと言ってきました。
私は古い考えの人間なので、サービス残業だなと思ってもお手伝いに行きました。
私はその日、とても汗をかくような仕事ではなかったので、制汗剤を切らしているのを忘れ、ニオイやすい服装でお手伝いに行きました。

すると、30分ほどお手伝いをしたところで、その上司に「ちょっと」と呼ばれて、同僚や普段顔を合わせない同じ会社の方にも聞こえるような声で「●●さん、ちょっとくさいよ!なんか塗るものとかスプレー持っていないの?」と言われました。

ショックだわ、悲しいわ、サービス残業でなんでこんなこと言われなきゃいけないのかと急いで終わらせて、帰ってシャワーを浴びながら泣きました。

そんな経験から、男性とのデートの日も何となく距離を取って歩いてしまいますし、ハグを求められると相手の腕を抑えてしまう状態が続きました。
キスも口臭が気になるため、食事があるデートなどの時は、突然求められても応じられませんでした。
私は、デートを楽しむというより、今日もくさいと言われなかったと家でホッとするような状態でした。

お付き合いをして3か月ほど経ったある日、いつになく真剣な口調で彼が「会いたい」と連絡をしてきました。
私は、仕事の日の夜にはニオイが気になるので、シャワーを浴びないと絶対に会いたくないですし、疲れて帰ってからシャワーを浴びて出かけるのが億劫で、仕事の日にデートすることはありませんでした。

ですが、彼が指定してきた日は仕事の日。
最初は断ったのですが、彼が何度も言ってきたので、断る良い理由も見当たらず、時間を遅くしてもらい、急いでシャワーを浴びて着替えてから向かいました。

彼は予約が必要なレストランを取っていてくれて、いつもより豪華な食事をしました。
いつも口数が多い方ではない彼ですが、その日は特に機嫌が悪いのかなと思うほどあまり話さず笑顔もぎこちなかったです。

残すはデザートというところで、彼がやっと話を始めました。
それは、「●●(私)と付き合うのはとっても楽しいけど、ハグやキスもあまりしてくれないし、休みの日しかデート出来ない。本当は俺のこと嫌いなんじゃないの?」というものでした。
私は、ショックだった元上司との出来事を話したかったのですが、その日のレストランは何と言っても高級レストラン。
談笑はされていますが、ファミレスなどのような喧噪ではありません。
その中で、自分の口と脇が臭いからなどと言えるはずもなく、私は「そんなことないよ。私の問題」というのが精一杯でした。

それに対する彼の答えは「分かった。別れよう」というものでした。
私は悲しいし情けないし、本当のことを伝えたくても伝えられないことが歯がゆく、男性の前で泣くのは好きではないのですが、涙が止まらなかったのを覚えています。
「今までありがとう」と伝えて、それっきりになりました。

今は年齢を重ねて、相手もニオイが気になるお年頃なので、そこまで気にならなくなりましたが、この経験を克服するのに6年ほどかかりました。